途中

9日目、計画が崩れた翌日。チェコの工業都市オストラバで見た夕焼け

さて、どうしようか。

前の晩に、イスタンブールへの計画が崩れました。代わりに、オーストリアやドイツのまわりを通るルートに変えます。ただ、そちらは物価が高い。

残りのお金は205,194円。宿代も含めて、使えるのは1日あたり17,099円です。20日間・50万円のハードルが、一気に上がりました。正直、頭を悩ませています。

それでも、列車の時間は待ってくれません。この日の目的地は、チェコのオストラバ。ワルシャワのホステルの部屋で「おはようございます」とカメラに挨拶して、9日目が始まりました。

辛すぎたケバブ

ワルシャワの昼は、ケバブサンド(23ズウォティ)。かじるとカリッといい音がして、ボリュームもたっぷり。ただ、これが辛すぎて、口直しにチュッパチャプスをなめていました。リトアニアでもらったものです。

トマトとキュウリがたっぷり入ったケバブサンド

トマトとキュウリがたっぷり入ったケバブサンド

ワルシャワ・ゲットーの博物館は、ゲットーの跡地に建てられたもの。私が訪れたときは、ちょうど改装中でした。

歩いていると、地下鉄の入り口の看板が目に入ります。黄色い丸に、赤い「M」。色を反転させたら、どこかのハンバーガー屋さんになりそうです。

見た目より、ずっと高い

次は、高さ237メートルの文化科学宮殿。1950年代にソ連からポーランドへの「贈り物」として建てられた建物です。見上げても、正直そこまで大きくは見えませんでした。237メートルと聞いて驚きます。てっぺんの尖塔は、代々木のドコモタワーに少し似ています。宮殿の一部は、今は観光案内所として使われていました。

目の前の公園は市民の憩いの場で、天気もよかった。公園には、男性と子どもたちの像がありました。モデルは、ヤヌシュ・コルチャック。ワルシャワ・ゲットーで孤児院を営み、1942年、逃げる道を断って子どもたちと一緒に収容所へ送られた人です。その場では「すごい人みたい」としか言えず、何も語れなかったのが申し訳ないくらいです。

また、列車に置いていかれる

20分ほど歩いて、ワルシャワ中央駅へ。立派な丸い屋根が、のび太の先生の頭のようでした。駅前の広場はすり鉢状になっていて、そこでも人がのんびりくつろいでいました。

駅に隣接したショッピングモールでひと休み。エスカレーターは中の構造が丸見えのスタイルで、モールの内壁は内側にせり出すような形をしています。なかなかおもしろい建物でした。

カフェでマキアートを1杯。ラテアートがかわいかったです。

マキアートを飲んだカフェ

マキアートを飲んだカフェ

のんびりしすぎて、駅で、列車に乗り遅れそうになりました。危ない危ない。慌ててエスカレーターを下りて、ホームへ向かいます。

ワルシャワからチェコへ。列車はわりと新しい車両でした。座席指定料は7.02ドル(1,071円)です。

チェコへ向かう列車の2等車のドア

チェコへ向かう列車の2等車のドア

通路の横に、6人掛けのコンパートメントが並んでいます。コンセントはヨーロッパの規格とUSBの両方。部屋ごとに温度を調節するつまみまで付いていて、寒がりと暑がりが同じ部屋になったら、負けられない戦いが始まりそうです。もっとも、このときはコンパートメントを貸し切り状態でした。荷物棚はIKEAで売っていそうなシンプルなもの。リュックの紐が上から垂れてきそうなのが少し気になりました。

いくつもの駅を通り過ぎて、夕方、オストラバに着きました。

乗り換えのホームで見かけたのは、ディーゼルの車両。後で調べてみると、チェコの鉄道は3分の2ほどが電化されていないそうです。意外とそんなものなんだ、と思いました。

そしてオストラバで乗り換えるとき、乗り継ぐ電車を撮影していたら、その電車がそのまま行ってしまいました。撮るのに夢中で、見送ってしまいました。次の電車で、ようやく市内に入りました。

チェコ・オストラバの石畳の通り

チェコ・オストラバの石畳の通り

炭鉱で栄えた町

オストラバは、チェコで3番目に大きな都市です。かつては炭鉱と製鉄の町で、「鋼鉄の心臓」と呼ばれていました。今は、炭鉱の跡地を活かしたショッピングモールなどがあるようです。

オストラバの町は、正直なところ、何かを買いたくなる雰囲気はあまりありません。通りかかったのは、日本でいうイオンモールのような大きな建物でした。それでも、夏の日は長い。夜8時を過ぎても、空はまだ明るいままでした。

オストラバのスーパーで特売になっていたビール

オストラバのスーパーで特売になっていたビール

たまたま橋で見た夕焼け

宿へ向かう橋の上で、夕焼けを見ました。たまたま通りかかっただけなのに、本当にきれいでした。ずいぶん南まで下りてきたのに、8時半になってもまだ夕焼け。夏は長いなあ、と思いました。

オストラバの橋の上から見た夕焼け。沈む太陽が道路を照らしている

オストラバの橋の上から見た夕焼け。沈む太陽が道路を照らしている

宿は6,569円のホステル。夜は、チェコ料理のシュニッツェルとマッシュポテトに、世界で最初のピルスナーと言われるピルスナー・ウルケルを合わせました。チェコでの料理名は、正直よく分かりません。1杯38.5コルナ、約280円です。

ピルスナー・ウルケルは、1842年にチェコのプルゼニで生まれたビールです。「ウルケル」はドイツ語で「元祖」という意味。名前のとおり、世界中の「ピルスナー」の始まりになった一杯です。

缶をプシュッと開けて、ひと口。ほどよい苦みがあるのに重たくなくて、すごく飲みやすいビールでした。計画が崩れた翌日を、この1杯で締めくくりました。


この日に出ていったお金:11,273円 50万円の残り:193,921円

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